ミトリカで働くスタッフのインタビューです。ガラスに興味があった人、ものづくりが好きな人、手に職を付けたい人…。ミトリカとの出会いは様々です。一人 ひとりの仕事への向き合い方、現在携わっている仕事、今後の目標などをご紹介します。
尊敬する人の勧めがきっかけで、本を読むのが好きになりました。世の中のデジタル化に反して自宅はアナログな本だらけ。長く身を置くならば「生き残れる会社かどうか」が一番大切だと思っています。中国にも生産拠点があり、世界に通用するニッチな製品を作っていること。大学や研究機関、医療機関といった景気に左右されづらい顧客が多いこと。ミトリカに入社を決めたのは、そういった理由からです。注目を浴び続けるIT業界は成長スピードが速い反面、「技術者しかできないこと」が数年後にはノートパソコンで実現できる、なんてことが当たり前です。ミトリカのものづくりを支えるのは「アナログの良さ」。職人の技術に価値がある。市場もニーズもニッチであるがゆえに量産よりオーダーメイドが求められることが多いんです。数十年先も求められ続けていく会社。そう確信したんです。
私はガラス製品の研削(けんさく)加工を担当しています。ざっくり言えばガラスを削る仕事ですが、簡単な事ではありません。コンマ1㎜の世界を、自分の手先の感覚で掴みながら図面の数字を追いかけていく作業です。入社当時は感じることが出来なかったわずかなズレや段差も、ようやく感じ取れるようになってきました。私の研削加工が終わると、次は研磨のスタッフに製品を引き継ぐのですが、研削の段階で不備があると後工程でひずみが生まれ、ミトリカが求める品質の製品に仕上がりません。入社当初は何度も戻され、誤差を指摘されました。丁寧に、丁寧に削っていくと、削り過ぎてしまうこともあります。一度削ってしまったらもとには戻りません。高い技術と集中力を求められる仕事です。だからこそ、簡単には真似できない。この高い加工技術こそが、ミトリカに求められていることなんだ、と実感します。
私が携わっている研削以外にも、研磨や火加工、機械加工、ガラスの接着工程など、ガラスが製品になるまでには多くの職人の手が関わっています。各セクションの職人たちが「これでもか!」と品質を追い求めた結果、ようやく一つの形が出来上がります。誰か一人でも妥協してしまえばミトリカ品質は生まれない。私は仕事も覚えたてなので、まずは自分自身に任された仕事に全力で取り組み、後工程の職人さんに自信を持って渡せるものを作りたい。そしてゆくゆくは先輩方しかできない加工にチャレンジしていきたいと思っています。常に上を目指して、立ち止まる暇はありません。就職活動をしている方に伝えたいのは、「決して諦めない気持ち」を大切にして欲しい、ということ。どんな仕事にも壁はあるし、やっていれば辛いこともあります。私のように、自分が選んだ「第一志望」ならきっと乗り越えられます。